嘔吐

作家になりたい統合失調症の女が色々考えるブログ

宮部みゆき「悲嘆の門」

宮部みゆきの「悲嘆の門」も読破したので、ここに感想をしたためておく。

まず最初に思ったことが、「無駄のない文章とはこういう文章をいうのだろうな」ということだ。
必要最低限のことしか書いていないのに、情景が目に浮かぶ
その中で、適切な比喩が混じって、味のある文章になっている。
わたしも、いずれはこういう文章が書けるようになれば、そう思った。
さすがは直木賞作家である。

内容の方は、全体を通してみればおもしろいと言えた。
最初はミステリーかと思いきや、まさかのファンタジー。ミステリー好きなわたしとしては、この展開には驚くほかなかった。
それでも読み進めていくうちに、文章にのめり込んでいった。
人に読ませる文章……宮部みゆきの文章にはそんなパワーが満ちている。

ただ、わたしは宮部みゆきの簡潔な文章にはあまり興味をそそられない。
わたしは修辞の多い文章を好んで読んでいる。
美しく飾られた文章が好きなのだ。宮部みゆきの作品はそうではない。
ただ、この先作家を目指す上で、いろんな文章に触れねばならないと思っている。

次に読む本がはサルトルの「嘔吐」もしくは、東野圭吾の「夢幻花」のどちらかである。おそらく後者だろう。
東野圭吾が「これまでで一番考えて書いたし作品」と言っているのだ。期待大である。
このブログを書き終えたら、早速読もうかと思っている。

読書をたくさんして、いつの日か作家になるのだ。わたしにはそんな大きな夢がある。
今は会社もお休みしていて暇な毎日を過ごしているが、その時間をフルに生かして、作家になれるように頑張っていきたいと思っている。

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