嘔吐

作家になりたい統合失調症の女が色々考えるブログ

「おそろし」宮部みゆき

宮部みゆきの「おそろし」を読破した。
いつも通り、簡単な感想を認めようと思う。

時代モノを読むのは初めてのことだった。
父親から、「修行の役に立つだろうから読め」と言われて読んだ本だ。
読んでみて、思った。
なんと美しい文章だろう!
無駄がなく、最後の結末まで計算されきっている。
それが、宮部みゆきを一流作家たらしめている実力。
感服した。わたしの目指している場所は、遙か高みなのだと思い知らされた。

内容は、ささやかな怪談話である。
こういった類の本が苦手なわたしでも、スラスラと読める文章は素晴らしいことこの上ない。
短編集かと思いきや、全てが1つの話にまとまっていた。
短編を書くのがいかに難しいことか、わたしは知っている。
だからこそ、短編だと思いきや長編だったという結末は驚きだった。

元よりこういったジャンルの本が得意ではないので、読んでいて楽しかったかと言われれば否である。
しかしながら、ものすごい参考になった。
今後も、宮部みゆきの作品は読んでいくつもりだ。
その前に、一度綾辻行人を読みたいと思っている。

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